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LABO

E-Stationでマイク信号を増幅し音声波形を観察する

実験室

今回の実験室

マイクロホンは音を電気信号に変換するデバイスです。
今回は音の違いを電気信号の違いとしてオシロスコープで観測します。

■実験方法
1.回路図1のようにマイクロホンとオペアンプの増幅回路を接続した回路をつくります。

回路図1
2.電源を入れ、マイクロホンに向かって声を出し、オシロスコープの波形を観察します。
  「あ~」、「い~」、「う~」、「え~」、「お~」など異なる声を発音し、波形の違いを確認します。

■実験結果
1.回路図をブレッドボード上につくりました。
ブレッドボード写真

2.電源を入れ、マイクロホンに向かって「あ~」から「お~」まで発音したときの波形を観測しました。
「あ~」の波形
「い~」の波形
「う~」の波形
「え~」の波形
「お~」の波形
それぞれの波形を比較してみます。
いずれの波形も形は異なりますが、それぞれが繰り返しの波形になっています。
その繰り返し時間(波長)はほぼ同じくらいでした。
(=基本周波数はほぼ同じと考えられます)
それぞれの繰り返し波形の形は異なっています。
(=高調波成分が異なっていると考えられます)

■考察
回路図2のように、実験回路のオペアンプ出力にエミッタフォロワ回路とスピーカを接続し、収音した音をスピーカから出力してみました。

回路図2
収音した音が、オペアンプの電圧増幅とエミッタフォロワの電流増幅でスピーカを駆動し音が再生されていることが確認できました。
その後、マイクロホンにセンサーケーブルを接続し、スピーカに近づけてみました。
スピーカを追加した写真
マイクロホンとスピーカが接近すると、「ピー」という音が出力されその音の波形が正弦波に近いことが分かり、ハウリング現象が発生することも確認できました。
マイクとスピーカを近づけたときの写真(ハウリング)

※ハウリングについて
ハウリングは、スピーカから出た音をマイクロホンが拾い、アンプで増幅しスピーカから再度出力されることが繰り返されること(正帰還)で発生します。
ハウリングは不快な音が出力されるだけでなく、アンプにもスピーカにも負荷がかかりますので長時間続けることは避ける必要があります。
ハウリングの対策には、マイクとスピーカの位置や角度を変えるような音響的な対策と、イコライザやハウリングサプレッサのような電気的な処理での対策でハウリングを抑制する方法があります。

今回の部材

マイクロホン
マイクロホン写真
マイクロホンは、音声などの音を電気信号に変換する装置または部品です。
マイクロホンはいくつかの観点で分類されます。
ここでは変換原理や構造での分類と特性での分類を紹介します。
変換原理や構造で分類した場合、
 ・ダイナミック型
 ・ECM(エレクトレットコンデンサーマイク)型
 ・MEMS(微小電気機械システム)型
が使われます。
電子機器に組み込む場合、電源は必要としますが小型化が可能なECM型やMEMS型が使用されることが一般的です。
特性面もいくつかの分類方法がありますが、ここでは指向性に着目した分類を紹介します。
 ・無指向性(どの方向も同じ感度)
 ・単一指向性(前面の感度は高く、後方と側面は低い)
 ・双指向性(前面と後方は感度が高く、側面の感度が低い)
 ・狭指向性(特定の方向のみ感度が高い)
このようにマイクロホンはいろんな種類がありますので、用途に応じて選ぶことが重要です。

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