E-Stationで平滑回路を作る
今回は平滑回路について考えていきます。
平滑という言葉ですが、あまり聞きなれない言葉です。意味は、「平らでなめらかなこと」になります。具体的なイメージとしては次のようなものかと思います。

平滑回路も上記のようなイメージに沿っています。では、どのような回路になるかを見ていきます。
家庭に届いている電気は交流であり、一方電池は直流です。電池で動作している機器を、コンセントの電気で動作させるためには「交流」から変換して「直流」を作り出す必要があり、この回路のことを「交流-直流変換回路」と呼んでいます。


交流から直流への変換には段階を踏む必要があります。1段目の整流回路では「とりあえず直流」を作成し、2段目の平滑回路では「なめらかな直流」を作成します。

図3は交流-直流の変換回路図になります。回路各部の波形を見ていきます。


図4は整流回路の入出力波形になります。ダイオードは矢印の方向にだけ電気を通します。このことは入力された正弦波のマイナス部分をカットすることになります。また、ダイオードにより少し電圧が低下するので、出力波形は図のようになります。このように正弦波の半分だけを用いるものを半波整流と呼んでいます。但し、ここでの出力はプラス側の電気となるため、「とりあえず直流」になります。

「とりあえず直流」を得られましたが、でこぼこな出力となっており、電池のように一定値の電気を必要な機器には、このままでは使えません。そこで平滑回路の出番となります。


図7は平滑回路の入出力波形になります。コンデンサC2の充電と放電の作用により、ほぼ一定値に近い状態を作ることが出来ました。ちなみにコンデンサの容量を大きくすると、より一定値に近づけることが出来ます。
